生物学・科学に関する雑感。

現在ウィスコンシン・マディソンに研究留学中


2010年11月02日

近況

このところの懸案だった原稿をついに脱稿。11巻構成の巨大シリーズの、ごくごく一部です。私の担当分15ページでこれだけ苦しむのだから、本一冊書いた水嶋ヒロは、それだけで十分尊敬に値すると思う。

ゲノム読みはやや進んで、現在第1弾のアセンブリが出てきた段階。300bpの断片の両側から75bpずつ読んだものなので、やはりアセンブリに難あり。まだひとつひとつのコンティグが小さく、あまり使い物になりません。第2弾として、今週から来週にかけて、メイトペアという方法で、5kbの断片をライゲーションして環状にし、それを再び細断してから、ライゲーションのつなぎ目付近を両側から36bpづつ読むということをやります。そうすると、5kb近い断片の両側の配列が手に入るので、これを第1弾のシークエンスと混ぜてアセンブルすることにより、より大きなコンティグが作れる…はず。この方法ができることにより、シーケンスのリードの長さはあまり問題ではなくなって、454の優位性が弱まったという気がします。これでどんな生物でもホールゲノムショットガンで、1ランか多くても数ランで終わってしまうようになりました。

メーカーによるメイトペア法の解説。
http://www.illumina.com/technology/mate_pair_sequencing_assay.ilmn

Blastを自分の手持ちのデータに対して行うため、NCBIからblastをダウンロードしてセットアップ。Windowsでは、BioEditというソフトでローカルBlastができるようですが、Macだとターミナルからコマンド入力せねばなりません。なんかプログラマーみたいでかっこいいですが、使いこなしていないので、ヒットが来ないときに、本当に相同な配列が無いのか、自分が悪いのかよくわかりません。ラボにインフォマティックスのできる人が居るといいのですが。日本の統合TVには、かなりお世話になりました。

統合TV。これは多言語で世界展開すべき。うちのラボのアメリカ人も見ています。
http://togotv.dbcls.jp/
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2010年10月19日

政策コンテスト 研究予算をつぶされないために 4

あと数時間で締め切りです!またパブリックコメントを書いていない方はぜひ。

http://seisakucontest.kantei.go.jp/
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2010年10月15日

ショウジョウバエにおける体色と模様の進化

最近書いた総説の宣伝をするのを忘れていました。

越川滋行 (2010)
ショウジョウバエにおける体色と模様の進化
生物科学 62(1): 19-29

昨年の進化学会で産総研の二橋さんと、生物の体色と模様に関するワークショップを企画させていただきました。その縁で二橋さんが生物科学で特集を組んでくださり、4人の講演者がそれぞれのトピックについて総説を書いています。

興味のある方は,個人的に連絡をいただければ、私の執筆部分の原稿をお送りすることもできます。また、雑誌のオンライン販売もあるようです。
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2010年10月12日

Hoxは何の略?

いま、ある原稿を準備しているのですが、Hox遺伝子群のHoxって、何の略だったかはっきりわからず、80年代の文献をいろいろ漁っています。ショウジョウバエの場合は、発見後しばらくの間はAntp complex(とUbx complex)とか、Hom-Cなどと呼ばれていたので、Hoxというのは明らかに脊椎動物から出てきた言葉です。

現状でたどり着いた最も古い文献は、

Homeo box gene complex on mouse chromosome 11: molecular cloning, expression in embryogenesis, and homology to a human homeo box locus.
Hart CP, Awgulewitsch A, Fainsod A, McGinnis W, Ruddle FH.
Cell. 1985 Nov;43(1):9-18.

”Hox-2 (the second homeo box region described in the mouse genome)" と明記されているので、HoxのHはhomeoの頭文字、oxはboxの語尾ということで大丈夫でしょうか。

いまではHox遺伝子以外にも、homeoboxを持っている遺伝子は沢山知られているので(homeobox 遺伝子と呼ばれている)、なんだか適切な略語ではなくなっている気がしますが。

ついでに、脊椎動物ではよくxで終わる遺伝子名があり、これらはhomeoboxを持っているような気がしますが(未確認)、だとするとxはhomeoboxから一文字だけ持ってきているということ?
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2010年10月11日

政策コンテスト 研究予算をつぶされないために 3

さて…少々古いですが、予算を切りたい財務省サイドの見解がよくわかるインタビュー記事がありましたのでリンクしておきます。あちこちで紹介されているようなのでご存知の方もいると思いますが、まだ見ていない方は是非。あちらサイドが大学や研究と予算の関係についてどう考えているのかよくわかります。

真の教育、研究水準の向上につながる大学改革とは
http://www.rieti.go.jp/jp/special/dialogue/07.html

文教系の人々が思っていても言いにくい事をけっこうグサッと言っています。GDP比で3.5%という日本の教育予算はOECD平均で最低水準とされるけれども、実は子供の数も少ないのでその分を補正すると子供一人あたりの教育予算はOECD平均並みである、という主張から始まり、大学の機能分化(教育か研究への特殊化)の必要性、古い研究分野(を担当している部局)の整理の必要性、学長の選考方法や経営能力の問題などなど。

さすが財務官僚というか、まるで大学予算を切れば切るほど大学が良くなるかのような口ぶりですが、こういう論調にも有効に反論できるようにならなければいけません。
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2010年10月10日

政策コンテスト 研究予算をつぶされないために 2

政策コンテストについて勉強中。

例によって、官邸の思いつき(そしておそらく背後には財務省)によって行われる政治ショー兼、予算削減祭りであります。事業仕分けでは、我々研究者コミュニティーも実害を被り、また長期的視点を欠いた浅はかな見せ物の構造に憤りを抱いたものですが、ゲームが始まり、そこに放り込まれてしまった以上、できるだけ無傷で、できれば良いスコアで切り抜けなければいけません。

今回の政策コンテストは、正式名称「元気な日本復活特別枠」。来年度概算要求について、各省が今年度比で一律10%削減、その削減相当額を新たな要望に振り分けることができ、その採否は政策コンテストで決める、ということのようです。削減を10%以上行った省庁は、その余計にがんばった分(例えば11%削れば1%)の3倍(この例だと3%相当額)を要求することができるそうです。これによって、削減をがんばらせようという意図ですね。

まずは各省庁に削減項目と要望項目を出させ、要望項目それぞれについてパブリックコメントを募集し、それらを「参考に」ししつつ、国会議員や民間有識者による「評価会議(仮)」によって政策の優先順位を検討したのち、最後は総理大臣が決定する、ということです。

この手法の問題点はいろいろありますが、そもそも各省庁一律10%削減というのは乱暴な話で、予算の柔軟性がもともと低い省庁(人件費の割合が高い防衛省など)もありますし、教育研究のように削ると末代まで悪影響が及ぶであろう分野もあります。また、国民の意見を聞いて決めたのだからという、予算削減のアリバイに使われるのは必至です。また、「有識者」をどのように選ぶのかも不透明で、事業仕分けの時のように、事情をおわかりになっていない方々が紛れ込むのもほぼ確実だと思われます。

とはいえ、直接に国民の声を反映させるチャンスがあるという意味では、何もやらないよりはいいのではないか?いずれはきちんと制度化して、批判を受けつつ問題点を修正して行けばいいのではないか?という気もいたします。また、自分が関心を持っているあるいは必要と思っている事業について応援できる(しないと切られるのでせざるを得ない訳ですが…)だけでなく、不要と思われる分野(明らかなバラマキ…)について批判できるというのも重要な点かと思います。

http://seisakucontest.kantei.go.jp/index
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2010年10月09日

政策コンテスト 研究予算をつぶされないために

日本政府は政策コンテストなるものをやっているそうですね。要は、ぜんぶ削りたい予算なんだけれども、どうしても国民が望む事業は残してやってもいいよ、というコンセプトなわけですね。従来計上されていた、教育・研究関係の予算がこの枠で論じられること自体、教育・研究に対する民主党政権(あるいは財務省)の無理解を示していると思いますが、とにかく、今回の予算編成で削らせないためには、多くの「国民の声」を寄せるしかないようです。

「元気な日本復活特別枠」政策コンテスト
http://seisakucontest.kantei.go.jp/

特に私が関心を持っているのは「成長を牽引する若手研究人材の総合育成・支援イニシアティブ」(学振PD、テニュアトラック関連)ですが、他にも日本の大学関係者であれば「「強い人材」育成のための大学の機能強化イニシアティブ」(いわゆる運営費交付金関連)にも関心を持たれているのではないでしょうか。

例によって、パブリックコメントの「数」が政策決定に影響を及ぼす可能性が否定できないので、とにかく短くてもいいから、コメントを寄せることが重要だと思います。私もこれから書きます。

このエントリは、優秀な後輩であるあさのさんのブログに触発されて書きました。
ワニの庭
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2010年08月13日

ゲノムプロジェクト始動

学内のバイオテクノロジーセンターの協力により、ついにDrosophila guttiferaのゲノムを読むことになりました。

機材はIllumina、ペアエンド法で、1種につき2レーン、24million readsを読む予定で、だいたい10×くらいのcoverageになるはずです。

コストは、ハワードヒューズが買った学内の機材を使うため思ったよりかなり安めで、だいたい5000ドル/種くらいに収まりそうです。とりあえずうちのラボから年内くらいをめどに5種のショウジョウバエを読む予定です。時代は変わったもんだ…。

先ほど、バイオテクノロジーセンターの人たちと会議をして、月曜までに1種のDNAを用意するように言われました。出来るだけキレイに抽出したオスのDNAを15マイクログラムくらい用意すればいいそうです。来月末くらいにはde novoアセンブリが上がってくるはずで、guttiferaはその出来具合をみつつ、10月から11月くらいにかけて、抽出からアセンブリまでいく手はずです。
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2010年07月28日

進化のなぜを解明する

進化のなぜを解明する
ジェリー・A・コイン(著), 塩原通緒 (翻訳)

進化のなぜを解明する

進化のなぜを解明する

  • 作者: ジェリー・A・コイン
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2010/02/04
  • メディア: 単行本




特にアメリカではいまだに進化論に対して否定的な人たちが多いため、このような「進化の証拠」を提示する本は頻繁に出版されます。紹介されている研究も比較的新しいので、なかなか参考になります。特に有孔虫や放散虫の形態の進化を、化石で数百万年に渡って追跡した研究の話はとても印象に残りました。全体として、淡々としていながらもバランスの良い記述で、ダーウィン年に広く読まれるべき作品だったのだと思います。原著は2009年発行で、原題は「Why evolution is true」。

(ちなみに…この著者は私の属する研究グループとは折り合いの良くない方ですが、そして、オブラートにくるんだとしてもイマイチとしか言いようの無い論文を書かれている方ですが(過去には名作もありますが)、この著書の評判は悪くないようです。というか面白いです。)
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2010年07月09日

EvoDevo

ついに、話題のEvoDevoが創刊になりました!

http://www.evodevojournal.com/

ちょっと進化発生学関連の雑誌が増えすぎな気もしますが、オープンアクセス、カラーフィギュアやムービーも使いたい放題のメリットを考えると、EvoDevoが伸びるのではないかと予想します。(発生学関係でいまだにカラーページチャージを取る雑誌は、競争力を失っているのでは…。)とはいえ、自分の論文を投稿するとなると、評価が定まるまで3年くらいは様子を見たいですね。
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2010年07月05日

花火大会にて

この週末は、独立記念日に合わせて様々なイベントが行われています。

マディソンでもあちこちで花火大会があるのですが、Rhythm and Boomsは音楽に合わせて花火があがるというちょっと面白い趣向です。州兵(National Guard)のF16や落下傘部隊も参加して、ちょっとしたショーもありました。友人らと数人で出かけたところ、地元紙の取材を受けてしまいました。

Rhythm & Booms launches a welcomed attack on the senses

この花火大会は、観客と打ち上げ位置がとても近く、インタビューで答えているとおり、昨年は花火の灰を浴びる事ができたのですが、今年は追い風だったためか、まったく灰は降りませんでした。しかし日本ではぜったいにありえないほど近くで花火があがるので見応えは十分でした。
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2010年06月18日

Impact Factor 2009 (インパクトファクター 2009)

今年もこの季節がやってまりました。最新インパクトファクターの発表です。

念のため言っておくと、私はインパクトファクター至上主義者ではありません。が、敵を知り己を知れば百戦危うからずということで、まぁ今日の風向き程度に参考にしましょう。

と、前置きはこれくらいにして、何と言っても今回の目玉は、そう、この雑誌です。

PLoS One 4.351

すばらしい。オープンアクセスジャーナルだし、査読では方法の妥当性のみを問う(研究の価値についての判断を査読段階ではしない)という編集方針にもかかわらず、この数値。ここ数年、オープンアクセスジャーナルが次々に現れたことで、科学研究雑誌業界は戦国時代の様相ですが、PLoS Oneが台風の目になりました。これによって、かなりの老舗ジャーナルが食われていくのは間違いないでしょう。なにしろ2008年の実績では、2700報の論文が掲載されているのです。このインパクトファクターを見て、投稿しようという人はさらに増えることでしょう。

さて、以下はいつもの気になるジャーナルのまとめです。全体に変化が少ないという印象です。


有名ジャーナル編

Nature 34.480 増
Cell 31.152 変わらず
Science 29.747 増
PLoS Biol 12.916 微増
Curr Biol 10.992 微増
Proc Natl Acad Sci USA 9.432 微増

発生関係

Development 7.194 やや回復
Dev Biol 4.379 微減
Evol Dev 3.179 減
Dev Dyn 2.833 減
Mech Dev 2.827 やや回復
Dev Growth Diff 2.280 微減
Dev Genes Evol 2.146 変わらず


その他の優良ジャーナル編

Proc Royal Soc Lond B なぜか見つかりません
FEBS Lett 3.541 微増
Biol Lett 3.521 増
Insect Biochem Mol Biol 3.117 増(たぶん初の3越え)
Insect Mol Biol 2.568 減
Naturwissenschaften 2.316 増
J Insect Physiol 2.235 微増
Bull Entomol Res 1.580 微増
Insectes Soc 1.480 回復
Zool Sci 0.821 減


BMCシリーズ

BMC Biol 5.636 増
BMC Genomics 3.759 減
BMC Dev Biol 3.290 やや回復
BMC Mol Biol 2.848 わずかに回復

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2010年04月22日

冊子体

先日の論文ですが、印刷バージョンが今週出回るようです。あまり上手ではありませんが、私がつくった合成写真が表紙を飾りました。

werner cover.jpg

PubMedへのリンクはこちらです。
Generation of a novel wing colour pattern by the Wingless morphogen.
Werner T, Koshikawa S, Williams TM, Carroll SB. (2010)
Nature 464: 1143-1148
posted by シロハラクイナ at 06:39| シカゴ ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月08日

論文が公開になりました

ついに論文がオンラインで公開になりました。

Generation of a novel wing colour pattern by the Wingless morphogen.
Thomas Werner*, Shigeyuki Koshikawa*, Thomas M. Williams, Sean B. Carroll
*equal contribution
Nature,07 April 2010, Advance online publication, doi:10.1038/nature08896

(このリンクから論文を見ることができるのは、研究機関等で雑誌を購読されている場合のみです。)

またいくつかの報道機関から取材を受けていますので、8日付の新聞などで、もしかしたら紹介されるかもしれません。

研究らしきものを始めて10年、やっとここまで来ることができました。研究をサポートしてくれている皆さんに深く感謝いたします。もっと良い論文が書けるよう、今後とも精進いたします。

-------------------------
<追記>
報道をメモしておきます。

体の模様決める遺伝子、ハエで発見 米大研究者(日本経済新聞)

羽の模様決める遺伝子特定 ハエで米大学チーム(47NEWS, 共同通信)

同じ記事が、東京新聞、デイリースポーツや各地の地方紙のwebサイトに掲載されているようです。共同通信の配信によると思われます。

地元ウィスコンシンの新聞の記事は、特に素晴らしい出来です。共著者TW氏の生い立ちから、実験室でのドラマ、他の研究者たちのコメント、さらには読者のコメントまで楽しめます(こんな研究は時間と金の…)。
How do animals get their spots? UW scientists solve the mystery (Milwaukee Journal Sentinel)

サイエンスデイリー
Controls for Animals' Color Designs Revealed (Science Daily)

ビジネスウィーク
Science Reveals Secrets of Animals' Spots, Stripes (Business Week)

HHMIのプレスリリース
Preexisting Patterns Guide Evolution’s Paintbrush (HHMI News)

USAトゥデイ
One gene may have helped the butterfly change its spots (USA Today)
posted by シロハラクイナ at 02:56| シカゴ 🌁| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月06日

Drosophila santomeaのゲノム

Release of a first draft of the Drosophila santomea genome sequence (v1.0)

http://flybase.org/static_pages/news/articles/2010_01/D_santomea_genome.html

そうこうしているうちに、D. santomeaのゲノムを読んでしまった人たちがいます。Illuminaシークエンサーで54bpの長さを65,900,000本読んで、非常に近い種であるD. yakubaをリファレンスとしてアセンブルしたそうです。de novo アセンブリは今後リリースされる予定だそうです。

modENCODEで読んでいる8種より、santomeaのほうが早かったんですね。Drosophilaでは、13種目のゲノムということになりますか。さらにmauritianaもWashington Univで(454シーケンサー)、albomicansが北京で読まれているようです(詳細不明)。
posted by シロハラクイナ at 02:00| シカゴ ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月02日

今年度もよろしくお願いします

ずっと更新していなくてすみません。少し近況を書いておきます。

渡米して2年が経ってしまいました。本当にあっという間です。そして海外学振の期間が終了し、この春からはついにこちらの研究所で雇われる形になります。私にとって初の民間スポンサーです。リサーチ・スペシャリストIという良く分からない肩書きをいただきました。頑張るといつかIIになるのだろうか?シカゴからわざわざ研究所のマネージャーが来て、様々な手続きをしてくれました。医療保険や年金などは、医学研究所だけあってかなり充実しているようです。

こちらで取り組んできた例の論文は、来週水曜日(日本だとおそらく木曜未明)にオンラインで公開になる予定です。本日メディア宛にはプレスリリースが出たそうです。どこかのメディアが取り上げてくれるといいのですが。

今日のマディソンはやたら暑くて、日中の気温が26度にもなりました。ダウンジャケットを着てきてしまって持てあましています。

では、本年度もどうぞよろしくお願いいたします。
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2010年02月10日

論文が通りました

こちらへ来ての最初の論文が、本日アクセプトされました。

翅に水玉模様状の斑紋を持つショウジョウバエの種を使って、模様はどのように制御されるのか、新奇な模様はどうやって進化するのかを論じたものです。これで、学術振興会様にも申し分が立つというものです。

投稿したのは、8月でした。思ったよりも長びきました。
論文投稿

出版されましたら、内容を紹介したいと思います。
posted by シロハラクイナ at 01:34| シカゴ 🌁| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月12日

コメント承認制

最近スパムが多いので、しばらくコメントを承認制にします。ご迷惑をおかけします。
posted by シロハラクイナ at 10:32| シカゴ ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月10日

てこ入れ?

若手、外国人研究者支援てこ入れ 科学技術予算で首相表明

政府の総合科学技術会議が9日、首相官邸で開かれ、議長の鳩山由紀夫首相は「若手が冷遇され、外国人に狭き門となっている日本の特徴を克服しないと、科学技術で世界をリードできない」と述べ、行政刷新会議の事業仕分けで予算削減を求められた若手・外国人研究者の育成、支援にてこ入れする姿勢を明らかにした。(47ニュース、共同通信)

http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009120901000957.html

これで一安心というところでしょうか。


posted by シロハラクイナ at 13:59| シカゴ 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月09日

modENCODEとDrosophila8種のゲノム

modENCODEプロジェクトというものがあります。ショウジョウバエと線虫を対象に、ゲノム中に含まれるエレメントをすべて見つけ出し解析するというもののようです。

http://www.modencode.org/

見てみると、ChIP-Chipのデータが出つつあるようで、ハエの転写因子だと、dll,bab1, Enなどの結合サイトが、ゲノム全領域にわたって見られるようになっています。また、Insulatorの位置予測もされており、私がいま行っている解析にも有用な情報でした。(クロマチン制御関係の因子のデータも豊富ですが、それが何を意味するか、残念ながら私にはさっぱりわかりません…。)このまま多くのデータが蓄積されていけば、エンハンサーの解析に非常に強力なツールになりそうです。

modENCODEに関しては、他にも注目すべき情報があり、エレメントを探索するために有用と称して、さらにDrosophila8種(と線虫7種)のゲノムを読む予定のようです。現状でどこまで進行しているのかはわかりませんが、NHGRIのサイトに掲載されているので、近いうちに公開されるでしょう。いまどき、読むのは一瞬なので、アノテーションして閲覧可能にする部分に時間がかかるものと思われます。ハエの場合はすでに12種のゲノムがありますし、自動でどこまでアノテーションできるものか。

NHGRIが関わっているゲノムプロジェクトのリスト
http://www.genome.gov/10002154

Drosophila8種、線虫7種ゲノムのホワイトペーパー
A Proposal for Comparative Genomics in Support the modENCODE Project (pdf)

ちなみに、Drosophila8種とは、biarmipes, bipectinata, elegans, eugracilis, ficusphila, kikkawai, rhopaloa, takahashiiとなっております。このラインナップを見ると、誰が関わっているかバレバレですが…(C研OBのK氏です)。

自分の興味のある生物のゲノム配列が欲しいとして、シークエンス自体の値段は急激に安くなっていますので、読むこと自体よりも、アノテーションをどうするかが課題になってくるでしょう。このような大きいプロジェクトに乗ってしまえば、最高の技術を持った人たちがアノテーションしてくれるわけですから、なんともうまい方法を考えたものだと感心しました。
posted by シロハラクイナ at 02:51| シカゴ 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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