生物学・科学に関する雑感。

現在ウィスコンシン・マディソンに研究留学中


2009年10月10日

Adaptive coloration in animals


Adaptive Coloration in Animals

Adaptive Coloration in Animals

  • 作者: Hugh B. Cott
  • 出版社/メーカー: Methuen young books
  • 発売日: 1940/12
  • メディア: ハードカバー




BookFinder経由でAmazon.comのマーケットプレイスから購入。上記のリンクは1940年版になっていますが、入手したのは1940年のオリジナルが1957年に改訂され、さらに1966年に増刷されたバージョンのようです。新しいバージョンとはいえ、ぼろぼろの古本です。もとニューヨーク州立大学の蔵書だったようです。

動物の色彩研究には書かせないバイブルのような本で、例えばGoogle Scholarによれば、1000回近くも引用されています。カウンターシェイディング(逆影)やディスラプティブカラレーション(分断色)など、基本的なアイディアはこの時代に既にそろって、きちんと体系づけられていたと言えるでしょう。

見所は、膨大な事例が引用されていること、新しい本にはあまりない「ベタな」例を、しっかり押さえてあるところでしょうか。ヨタカとか、カレハカマキリとか。写真は白黒で古い感じは否めませんが、なかなか楽しめます。カラー写真よりも隠れている動物を見つけるのが大変で、一枚だけ、どーーしても、写っているはずの蛾が見つかりません…。
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2009年07月04日

The Making of the Fittest

The Making of the Fittest: DNA and the Ultimate Forensic Record of Evolution
Sean B. Carroll (著), Jamie W. Carroll (イラスト), Leanne M. Olds (イラスト)
ペーパーバック: 304ページ
出版社: W W Norton & Co Inc; Reprint版 (2007/9/30)
言語 英語
ISBN-10: 0393330516
ISBN-13: 978-0393330519



ボスのポピュラーサイエンス2作目。ハードカバー、ペーパーバックが米英それぞれから出ているので、お好きなデザインをお選びください。リンクしたのはアメリカのペーパーバックですが(2重らせんの表紙)、イギリスのペーパーバックの方が今は安いようですね(チンパンジーの表紙)。

メッセージは、進化の証拠がDNAに刻まれている、というものです。この手の本は、どこかで聞いたような話で構成されていることが多いですが、本書の場合は、あまりよそでは見聞きしない研究の例が多く、二次文献としてはオリジナリティーが高いと言えるでしょう。アイスフィッシュのヘモグロビン、オプシンの適応進化、など。独特の、知的ながらくだけた文体も魅力のひとつです。

日本語版ももうすぐ出る、と2年くらい前から聞いているのですが、そろそろですかね?
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2009年01月11日

Avoiding Attack

Avoiding Attack: The Evolutionary Ecology Of Crypsis, Warning Signals And Mimicry (ペーパーバック)
Graeme D. Ruxton (著), Thomas N. Sherratt (著), Michael P. Speed (著)
ペーパーバック: 260ページ
出版社: Oxford Univ Pr on Demand (2005/2/3)
言語 英語
ISBN-10: 0198528604
ISBN-13: 978-0198528609



これは面白いです。やばいです。動物の体色、特に攻撃を避けるための、隠蔽、警告、擬態に関するレビュー。

私も子供のころから、誰から教わったのか(たぶん親からでしょうが)、隠蔽色を示す昆虫を見ては「保護色」などと言い、また、当時は教育テレビの番組などでも、よくそのように解説されていました。しかし、実際にその体色が、捕食回避効果を持っているのか、また、どのようなメカニズムで、捕食者から発見されにくくしているのか、ということは、もちろん実験的に示されていないケースがほとんどで、つまり「保護色」のような気がする、という程度の確かさのはずです。この違いは結構重要で、検証された事実と憶測の間には、明確な線を引かなければいけません。

ところが、実際には、研究レベルでもそのような線引きがあいまいであり、批判的に実例を検討しつつ、証明済みのことと、今後検証していくべきことを整理することはとても重要で、本書はその役割をしっかり果たしています。

未検証の仮説で面白いと思ったのは、「Flicker fusion」(訳語は「フリッカー融合」でOKかな?)による隠蔽、というもので、ヘビの横模様がこれにあたるのではないか、ということです。警告色の横縞のヘビが素早く目の前を横切ると、縞模様が融合して別の色に見え、これが隠蔽色になる、あるいは逆に、すばやく動くと単色に見えるヘビが、突然止まるとマダラの隠蔽色になるというものが提案されています。これは、十分な数のヘビが用意できれば検証できそうですが、誰かやりませんかね?
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2008年05月28日

National Wildlife Federation Field Guide to Insects and Spiders

National Wildlife Federation Field Guide to Insects and Spiders & Related Species of North America (National Wildlife Federation Field Guide) (Paperback)
by Arthur V. Evans (Author), Craig Tufts (Foreword)
Paperback: 496 pages
Publisher: Sterling (May 31, 2007)
Language: English
ISBN-10: 1402741537
ISBN-13: 978-1402741531



ニューヨークでは、バーンズ&ノーブルの最大型店舗でも自然関係の書籍が少なかったのですが、マディソンではそこそこ充実しています。おそらくニューヨークでは売れ行きが振るわないから、自然関係のコーナーを小さくしているのでしょう。日本だと地方よりも東京都心の大型店のほうが自然関係の書籍も充実しているので、こういう状況はちょっと考えつきませんでした。

というわけで、マディソンの書店でもそれなりに図鑑などが揃っていました。前に買ったAudubon Societyの写真図鑑はイマイチだったので、本書を購入。写真も悪くないし、目毎に配置されているし、一般名と学名がきちんと表記されているしで、ほぼ満足。というか、これくらいの質はあたりまえだと思うんだけどなぁ。日本の図鑑は平均レベルが高いです。
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2008年05月26日

Drosophila: A Guide to Species Identification and Use

Drosophila: A Guide to Species Identification And Use (リング製本)
Therese Ann Markow (著), Patrick M. O'Grady (著)
リング製本: 272ページ
出版社: Academic Pr; Spi版 (2005/12/20)
言語 英語, 英語, 英語
ISBN-10: 0124730523
ISBN-13: 978-0124730526



キイロショウジョウバエ (Drosophila melanogaster) 以外のショウジョウバエの系統関係、特徴や飼育法について書かれた本。最近はmelanogaster以外の種でもゲノム情報が充実してきて、使い勝手が向上してきたので、系統や飼育に関する情報の需要も高まっているのではないでしょうか。飼育できる種数は限られているものの、Hawaiianの飼い方まで載っています。しかし大きな容器に砂を敷き詰めて…という飼育法は、とても同属の昆虫とは思えない…。

ショウジョウバエの進化をやるならば、教養としてこれくらいの内容は押さえておきたいですね。しかし、分子系統が進んだ結果、Drosophila属の系統は相当すごいことになっている。内部に多くの属を含んでしまい、多系統もいいところ。かといって、従来の亜属を属に格上げしてしまうと、キイロショウジョウバエはSophophora melanogasterになってしまう!ウワサによれば、命名規約の特例を使ってウルトラC的に切り抜ける方策が協議されているそうですが、そうすると、今度は我々が使っている種が変な属名に変えられてしまいそうだな…。いっそ、Drosophila属のクレードに含まれてしまう多くの属を、ぜんぶ亜属にして、みんな仲良くDrosophila属ではダメですかね??
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2008年05月15日

Drosophila: A Laboratory Handbook

Drosophila: A Laboratory Handbook (ハードカバー)
M. Ashburner (著), Kent G. Golic (著), R. Scott Hawley (著)
ハードカバー: 1409ページ
出版社: Cold Spring Harbor Laboratory Pr; 2版 (2005/1/30)
言語 英語
ISBN-10: 0879697067
ISBN-13: 978-0879697068


ショウジョウバエ研究者のバイブルといえば、これ(らしい)。第2版が出たのは意外に最近で、2005年です。したがって、比較的新しい技術もしっかり取り入れています。

例えば、かつてハエではジーンターゲティングがやりにくいと言われていたけれど、いやいやどうして、いまや沢山の方法が開発され、やりたい放題ですな。RNAiについても、いちおう複数の方法が解説してあります。もちろん古典的な手法や基礎の部分もしっかり解説してある。ストックの扱いから、各染色体の特性、突然変異の入れ方、マッピング、モザイク、melanogaster以外のハエについてなども網羅しております。

自分にとって重要なのは、様々なトランスポゾンの特性と効率について解説してあるページ。他にも、実験の基礎となるような、条件を振ったデータが数多く掲載されています。

ハエ屋さんは既に何度も読み込んでいることと思いますが、別の昆虫を扱っているけれどハエの文献をよく読む人にこそ、お勧めかもしれません。
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2008年05月02日

Materials for the Study of Variation

Materials for the Study of Variation Treated with Especial Regard to Discontinuity in the Origin of Species. William Bateson (1894)

Google Book Search上の本を紹介するのは初めてです。上記リンクから全文を読むことができます。そもそもGoogleが各地の図書館と提携して蔵書をスキャンして公開する、というニュースを聞いた時、??著作権はどうするんだ??と思ったものですが、始まってみると理屈は簡単で、著作権が切れた古い書籍からどんどん公開していくということだったのですね。新しい本はちょっとしか見られず、購入サイトへリンクで誘導する、と。これで利益も確保されるし利用者にとってもありがたいサービス。

この本は、われらがボスの「From DNA to Diversity」の導入でも紹介されている古典的名著です。著者のBatesonは遺伝学の創始期における偉人で、"Getetics"という言葉を作ったことでも有名であります。本書では、自然界における様々な奇形、特に体の一部がほかの部分に置換してしまう「ホメオティック変異」を網羅的に収集し、そこから読み取れる、生物の形が作られる仕組みについて議論しているものです。百年以上前にホメオティック変異を研究していたとは、なんともすごい先見性です。

なんでこんな古いものを読んでいるかというと。ウィスコンシン大学の図書館は蔵書がすごいため、日本では手に入りにくかった古い文献が読み放題、ということで、昆虫の翅の起源に関する古い議論をたどっていたのですが、その中に、脚が翅に置換している変異体の話題があり、しかしどうしても元論文にたどり着くことができませんでした(のちに、これは引用ミスで、苗字と名前を逆にして引用されていたためとわかるのですが)。

そこでBatesonがすごい変異体コレクション本を書いていたことを思い出し、検索してみると、なんとGoogleのおかげで全文が読める。そして無事に原著にたどり着けたうえに、その標本をBateson自身も自分で調べており、図まで添えられていたのでした(148p)。Batesonおそるべし。

この標本はマダラガの一種の成虫ですが、左後脚が翅に置換しており、したがって左の翅が3枚あるように見える、実に珍しい変異体です。これをもって脚と翅が共通の起源を持つものだ、というのは早計な議論ではありますが、現代の知識に照らせば、脚と翅ではパターニングに使われる遺伝子がいくつも共通しているので、何か間違いがあれば脚を作るべき所に翅ができてしまうのも、まぁ考えられなくはないですね。しかしこのような変異体はめったに見られないことから、点突然変異のような単純な変異で容易にできるものでもなさそうです。

このように、古い図板を眺めているだけでも様々なイメージが広がります。カラー写真の豊富な新しい本もいいですが、古い本には独特の雰囲気があっていいですね。
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2008年05月01日

Imaginal Discs

Imaginal Discs: The Genetic and Cellular Logic of Pattern Formation (ハードカバー)
Lewis I., Jr. Held (著)
ハードカバー: 476ページ
出版社: Cambridge Univ Pr (Sd) (2002/05)
言語 英語, 英語, 英語
ISBN-10: 0521584450
ISBN-13: 978-0521584456



日本から持ってきた数少ない本のうちの一冊。ショウジョウバエの成虫原基の発生について、最も詳しく書かれた本なのではないでしょうか。遺伝子の制御・被制御の関係や発現パターンなどを独特のタッチの白黒イラストで表現していて、脳裏に強烈なイメージを植え付けてくれます。図を見てみたい方は、Amazonの「なか身!検索」やGoogle Booksなどで、その独特の雰囲気を味わうことが出来ます。どうでもいいけれど、この本の著者は、これだけの大作をまとめる力量がありながら、原著論文があんまりないようです。本書の重みからすれば、ひとつひとつの論文なんて鴻毛より軽いのかもしれませぬが。
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2007年10月12日

Cockroaches: Ecology, Behavior, and Natural History

Cockroaches: Ecology, Behavior, and Natural History (ハードカバー)
William J. Bell (著), Louis M. Roth (著), Christine A. Nalepa (著)
ハードカバー: 248ページ
出版社: Johns Hopkins Univ Pr (2007/6/30)
言語 英語, 英語, 英語
ISBN-10: 0801886163
ISBN-13: 978-0801886164


あるツテによって著者割引でゲット。系統進化、生活史、シロアリの社会性との関連などを網羅した、この分野には欠かせない一冊。まぁなんというか、敬遠されがちな分類群ですが、表紙も苦労して(?)、美しい写真を使っています。形態の章には胸部に見事なツノのある種類の写真が載っており、ちょっとビックリ。とにかく、網翅類研究者には必携の一冊。
posted by シロハラクイナ at 22:20| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍(洋書) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月01日

The evolution of social behavior in insects and arachnids.

The Evolution of Social Behaviour in Insects and Arachnids.
Jae C. Choe, Bernard J. Crespi (eds)
オンデマンド (ペーパーバック): 561ページ
出版社: Cambridge Univ Pr (Txp) (1997/03)
言語 英語
ISBN-10: 0521589770
ISBN-13: 978-0521589772


社会性昆虫の生態に関するレビュー集。自分にとって重要な部分が一章くらいだとコピーですませてしまうことが多いのですが、結局は色々な箇所を読む必要が出てきて買ってしまった次第。中でも、様々な程度の社会性(集合性、亜社会性から真社会性まで)を示す昆虫やクモ類の生態のまとめと、社会性の定義に関する議論が重要であります。
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2006年08月13日

Developmental Biology (8th edition)

Developmental Biology
ハードカバー: 750ページ
出版社: Sinauer Associates Inc; 8th Bk&Cdr版 (2006/5/1)
言語 英語
ASIN: 087893250X


出国前にamazonに注文してあった、Developmental Biologyの8版です。期待通り良い出来です。

この本はずっと版を重ねて来ていますが、内容はその都度大改訂されています。6版くらいからは徐々に冊子が薄くなり、代わりにCDやwebサイト http://www.devbio.com/にさらに詳細な情報を載せるというスタイルになりつつあります。発生の専門家から見たらどうなのかは分かりませんが、内容はかなり絞り込まれており、また進化発生的な要素もかなり盛り込まれているので、私くらいのレベルからするとちょうど良いバランスです。なにより、読んで楽しい、といことは大きいです。

そういうわけで、この本はものすごくお薦めです(いわゆる「ひとり一冊」レベル)。特に、発生を専門にしているわけではないけれど関連ある分野の方にとっては重宝するのではないでしょうか。

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2006年07月22日

Endless Forms Most Beautiful

Endless Forms Most Beautiful: The New Science of Evo Devo and The Making of the Animal Kingdom
Sean B. Carroll
ペーパーバック: 350ページ
出版社: W W Norton & Co Inc; Reprint版 (2006/04)
言語 英語
ASIN: 0393327795


Carrollの「Endless forms…」ですが、読まねばなぁと思っているうちにペーパーバックが出てしまいました。DrosophilaのEmbryoの表紙が不評だったためか(?)、ペーパーバックの表紙はチョウの翅になっています。(どうもシマウマ柄のチョウが表紙になっている他のエディションもあるようで、そちらとの関係はよくわかりません。)ちなみにタイトルはダーウィンからの引用だそうです。カッコいいなぁ。

さて、中身ですが、「From DNA to Diversity」(日本語版も参照してください)を噛み砕いて一般向けの読み物にしたものと思っていただければ良いと思います。ですが手抜き版と言うわけではなく、きちんと読ませるつくりになっています。

私はいまイントロを読み終え、第一章に取りかかったばかりですが、シマウマの模様が多くの人にとって美しいと考えられていることの例として、著者が子供の通っている小学校を訪ね、子供たちの描いた沢山のシマウマの絵を眺めるという導入はなかなかウマいですね。そして第1章の冒頭ではフロリダで脊椎動物の化石拾いをし、同じ種の化石を集めて組み上げることの困難さから、相同(homology)と連続相同(serial homology)を論じていきそうな雰囲気…。これから家に帰って続きを読むのが楽しみです。

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2006年07月06日

[洋書] Field Guide to North American Insects and Spiders

National Audubon Society Field Guide to North American Insects and Spiders (Audubon Society Field Guide)
Lorus Milne (著), Margery Lorus (著)
言語:英語
ペーパーバック: 992 p ; サイズ(cm):
出版社: Alfred a Knopf ; ISBN: 0394507630 ; (1980/11)


先日バーンズ&ノーブルで購入した北米の昆虫図鑑です。というかフィールドガイド。よく考えてみると、英語には「図鑑」に相当する単語がありませんよね?

日本ではフィールドガイドは文字通り持ち歩き用で、それよりも充実していて分厚く家や図書館に置いておくものが図鑑、という区別があると思うのですが、それは我が国が図鑑大国であるからです。私は子供の頃から家でずーっと図鑑を眺めて過ごすのが好きという奇妙な子供だったのですが、生物研究者にはそういう幼少期を送った人も少なくないはずです。一般に図鑑好きの裾野が広く、部数が出るほど低価格に設定できるという好循環。書店にはいつも新しい図鑑が平積みという(図鑑好きにとっては)夢の国であるわけです。

で、アメリカはどうかというと、鳥のフィールドガイドはたくさん出ていて高品質ですが、昆虫に関してはぜんぜんダメですね。本書はシリーズ物の図鑑の昆虫編で、類書と比べるといいほうで値段も安いですが、写真のページに学名がない、分類は形ごと(いも虫型、ゲンゴロウ型など)になっているなど、私には使いにくいです。写真はわりと質の高い生態写真で、その点はGood。図鑑は現物を見てから買いたいので、アメリカで探すのを楽しみにしていたのですが、うーむ。

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2006年06月19日

Peterson Field Guide to the Birds of Eastern and Central North America

Peterson Field Guide to the Birds of Eastern and Central North America.
Roger Tory Peterson Institute
ペーパーバック: 427ページ
出版社: Houghton Mifflin (P); 5th版 (2002/4/4)
言語 英語
ASIN: 0395740460


プリンストンには思ったより鳥が多いのですが、やはり図鑑が無いと何だか良くわからない…。ということで、NYのバーンズ&ノーブルズにて約$20で図鑑を購入。もちろん、類似の図鑑を見比べてみて、内容と重さなどのバランスを考慮した上で本書に決定。内容としては、日本野鳥の会のフィールドガイドに似た作りで、イラスト、解説、分布図という構成です。図鑑大国日本と違い、アメリカはあまり図鑑が充実していないように思いますが、鳥だけは例外的にたくさんの良い図鑑があるようです(というか、今回行った本屋の"Nature"というコーナーには、鳥の図鑑しか無い!)。できれば、写真図鑑もほしいなぁ…。

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2006年05月13日

BIRDS & BEES: A sexual study

Birds & Bees: A Sexual Study
Dugald Stermer (著)
言語:英語
ハードカバー: 143 p ; サイズ(cm):
出版社: Collins Pub San Francisco ; ISBN: 0002554623 ; (1995/09)
Stermer2.jpgStermer3.jpg

やっと届いた、Stermerの画集。様々な動物の性行動や子育ての模様を描いたイラストが70点ほど納められています。過去のエントリで「VANISING CREATURES」を紹介しましたが、それより格段に良いですね。BookFinderで探して、なんと値段は$2.95です。送料は別に$7.50かかっていますが、それでもかなりお得だったと思います。
posted by シロハラクイナ at 21:29| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍(洋書) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月20日

Introduction to Ecological Genomics

Introduction to Ecological Genomics
Nico M. Van Straalen, Dick Roelofs (著)
ペーパーバック: 344 p
Oxford Univ Pr (Txt) ; ISBN: 0198566719; (2006/03/09)


森長さんのサイトで紹介されていたので、早速チェック。「エコゲノミクス」の入門書です。

内容は生態学分野の人のためのゲノミクスの解説で、遺伝子のスクリーニング法、ゲノム配列解読の手法、発現解析法、などは簡単な記述ですが、わかりやすいですね。私の関心事である表現型可塑性についても、昆虫の例をあげて説明してあり、good。

今後は生態学分野でも、ゲノミクス的な手法が具体的でわかりやすいツールとしてあっという間に広がるのではないでしょうか。
posted by シロハラクイナ at 18:15| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍(洋書) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月31日

The Insects of Australia

The Insects of Australia
Csiro (eds)
1991. Melbourne Univ Pr ; ISBN: 0522846378
insectsof australia.jpg

昆虫学の教科書。

タイトルが「オーストラリアの昆虫」となっているので、なんとなく見ずにいましたが、やけに沢山引用されているので気になって図書館にあった第1版をチェック。すると、なんとすばらしい本なのかと感心してしまいました。前半は総論、後半は各論ですが、どちらもすばらしい出来です。そこで古本をBookfinderで探してみました。1991年に第2版が出ていて、上下巻に分かれているらしく、上巻は安く売っている所があったので早速購入。価格は40ユーロ、約5600円でした。

いや〜これは良いですよ。特に第5章のKristensenによる"Phylogeny of Extant Hexapods"は昆虫の系統関係のレビューとして極めて重要。第6章の"Fossil History and the Evolution of Hexapod Structures"も昆虫の形態の進化のレビューとして重要。昆虫の進化を扱っている人には文句なしのお薦めです。なお、第2版では内容が全体的に改訂されているので、第1版にしかない内容もあるらしく(例えば、Hinton and Mackerras 1970など)、できたら両方欲しいところです。
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2006年03月22日

Genes,behaviors and evolution of social insects

Genes,behaviors and evolution of social insects―Proceedings of 14th congress of the International Union for the Study of Social Insects,held in Sapporo,Japan/July 27-August 3,2002
Tomonori Kikuchi, Noriko Azuma, Seigo Higashi(eds.)
Hokkaido University Press ; ISBN: 4832903179


社会性昆虫関係のレビュー集。前回の国際社会性昆虫学会(IUSSI札幌2002)の招待講演者の研究をまとめたものです。軽いレビューとして、大物研究者の研究の概要を知りたいときに便利です。IUSSIは4年おきにあるので、個人的には過去の分も収集しておきたいところです。

なぜこのタイミングで紹介したかというと、今月中に、次回のIUSSI(ワシントンDC)のアブストラクトを提出しなければいけないからです。過去のアブストラクトと、講演をまとめた本をチェックしていたのです。もう札幌大会から4年もたつのかー...。

なお、この本の出版社は、我らが北海道大学出版会です。今後とも応援していきたいものです。
posted by シロハラクイナ at 11:28| | Comment(8) | TrackBack(0) | 書籍(洋書) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月09日

Vanishing Creatures

Vanishing Creatures, a Series of Portraits
Dugald Stermer
1980. Asian Humanities Press, ISBN: 0-89581-021-2
Vanishing Creatures.jpg

「虫屋の落とし文」のエントリで書いていた、Stermer氏の画集が届きました。amazonだとやや高いけれど、私はBookFinder経由→alibrisで約$15で購入。お買い得だったと思います。中身は(期待が大きかっただけに、)まぁまぁといったところ。この人は、哺乳類よりも昆虫を描いた方がうまいと思うのですが…。
posted by シロハラクイナ at 01:06| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍(洋書) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月02日

Developmental Plasticity and Evolution

Developmental Plasticity and Evolution
Mary Jane West-Eberhard
2003. Oxford University Press, ISBN 0-19-512235-6


ついに届きました。West-Eberhardによる、表現型の可塑性と進化に関する総説。Katsuraさんが"電話帳"と呼んでいるように、非常に分厚く、なんでも載っていそうな感じです。

ざっと眺めただけでも見覚えのある図表がたくさん引用されており、表現型可塑性の研究者が興味を持ちそうな現象はすべて網羅しているような印象を受けました。大変な文章量なのでまだ読んでいないのですが、百科事典のように疑問が思いつくたびに拾い読みすることになりそうです。

序文で著者自身が本書を一文で要約しています。

"The universal environmental responsiveness of organisms, alongside genes, influences individual development and organic evolution, and this realization compels us to reexamine the major themes of evolutionary biology in a new light."

関連するエントリ:
Developmental plasticity and the origin of species differences.
Evolution of a polyphenism by genetic accommodation.
posted by シロハラクイナ at 18:20| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍(洋書) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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