生物学・科学に関する雑感。

書籍の紹介が中心です


2006年08月14日

系統樹思考の世界

系統樹思考の世界  すべてはツリーとともに (新書)
三中 信宏
新書: 294ページ
出版社: 講談社 (2006/7/19)
ASIN: 4061498495



先ほど読了しました。内容は生物系統学の解説というわけではなく、生物に限らないもっと一般化した概念としての「系統樹」について論じています。より哲学的というか概念的な話です。評判通り、蘊蓄すごいです。引用などもゴリゴリで凄いです。(←表現力が無くてすみません。)「棒の手紙」の進化についてのくだりは笑ってしまいました。さすが三中先生、全体に語りのダイナミズムがあって読ませるので、系統樹に興味のある方は気軽に楽しめると思います。

応援お願いします。→banner2.gif
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2006年05月25日

虫の宇宙誌

虫の宇宙誌 集英社文庫
奥本 大三郎 (著)
文庫: 392 p ; サイズ(cm): 16
出版社: 集英社 ; ISBN: 4087507653 ; (1984/01)


ファーブル昆虫記の邦訳も書かれている、仏文学者奥本先生の昆虫エッセイ。以前に「虫屋の落とし文」を読んでいたせいで、軽いエッセイを書かれる方かと思っていましたが、本作はものすごい重厚なエッセイです。昆虫と文学に関する蘊蓄がミックスされて独特のテイストが生み出されています。昆虫好きかつ文学好きの方は絶対に楽しめますので是非ご一読を。(アマゾンマーケットプレイスならほとんど送料のみで入手できます。)昭和56年度・読売文学賞随筆・紀行賞受賞だそうです。

応援よろしくお願いします。

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2006年05月14日

札幌の昆虫(2度目の紹介)

札幌の昆虫
木野田 君公 (著)
単行本: 413 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 北海道大学出版会 ; ISBN: 4832913913 ; (2006/05)


以前に紹介したときにはまだ正式な発売日前でアマゾンのリンクがなかったのですが、晴れてリンク画像が出来たようなので再度紹介します。

この図鑑、売れているらしく、よその研究室の方と話しているときにも度々話題にのぼります。ちょうど札幌では桜が満開で、昆虫が出始めたところ。天気がいいと、そのへんの草原で網を振りたくなります。
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2006年04月24日

チャランポランのすすめ

チャランポランのすすめ ちくま文庫
森 毅 (著)
筑摩書房 ; ISBN: 4480027343
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森先生、まず本のタイトルが適当すぎます。

なんとなくいろんな所から寄せ集めてきたエッセイ集。なんとなくカテゴリーに分けて章立てしてありますが、数学エッセイの章のタイトルは「おやすみになる方のページ」。眠くなるからってことでしょうけど、著者がやる気なさすぎ…。

ですが、森先生のエッセイはおもしろいのです。やる気は無くとも。(実はやる気を見せるのが格好悪いから、適当を装っているのでは??)

そんなわけで森先生にチャランポランな生き方を勧められて癒されつつも、とっとと準備中の和文の原稿を書かねばなぁ、と思う今日この頃なのでした。

チャランポランな気分で応援おねがいします→banner2.gif
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2006年04月23日

札幌の昆虫

札幌の昆虫
木野田 君公著
北海道大学出版会 ISBN4-8329-1391-3

なかなか良い図鑑です。フィールド図鑑は地域ごとに別のものを使うのが理想ですが、幸運なことに北海道は前に紹介した「北海道野鳥図鑑」や本書など、良いフィールド図鑑が出ますね。そもそも日本は世界的に見ても図鑑レベルが高いそうなのですが、北海道は日本国内でもさらに図鑑に恵まれた地域なのではないでしょうか。

写真点数も多く、似た種の識別点も書かれています。良く見かける鱗翅類などの幼虫についても写真入りで載っているため、フィールドに持っていくには最高ですね。あえて難点があるとすれば、学名が個別のページに載っておらず、索引にまとめられていることでしょうか。それでも載っているだけいいですけど。

ところで本書は大学生協に山積みで売られていたのですが、どうやらまだ発売日前のようです。Amazonで検索しても出てこないし、北海道大学出版会の新刊紹介には2006年6月発売となっています。でも北海道では、まさにこれから昆虫が出てくる季節。私は回し者ではありませんが、お急ぎの方は北海道大学生協でお買い求めください(笑)。
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2006年04月20日

これから論文を書く若者のために 大改訂増補版

これから論文を書く若者のために 大改訂増補版
酒井 聡樹 (著)
共立出版 ; ISBN: 4320005716


言わずと知れた「これ論」、大改訂増補版、出たばかりです。生態学会の会場では山積みで、酒井先生のサイン会も行われたとか。うちのラボにもサインをもらっている後輩がおります(いつの間に…)。

アルプス一万尺のメロディーにのせた「論文書きの歌」、これまでは酒井先生の声が頭の中に流れていましたが、「(CD化するときには、)大塚愛さんに歌って欲しい」との記述を見てからは、大塚愛の声に変わりました。「♪引用するときゃ正確に、ホー!」なんてぴったりですね。

歌だけでなく、本文ももちろん大変役に立つ内容です。増補版では投稿もオンラインでするようになっていたり、「論文を書き上げるために」という精神面(?)をケアする内容が加えられたりしています。これは必携ですね。
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2006年04月19日

私の脳科学講義

私の脳科学講義 岩波新書
利根川 進 (著)
岩波書店 ; ISBN: 4004307554


よく使う方はわかってもらえると思いますが、Amazon.co.jpでは過去の購入履歴の情報をもとに、お薦めの本が表示されるようになっています。この本がそんなお薦めからなんとなく買ってしまったものです。だいぶ昔に読んだ、立花隆と共著の「精神と物質」が面白かったので。

で、この本ですが、どうも過去の彼の講演集から寄せ集めて作った本のようです。ですが内容はなかなか面白くて、特に4章の「科学者とは、科学研究とは」は読む価値有りです。研究のプライオリティをどこにおくかが最も重要であると。ふむふむ。何をやるか、もちろん重要だけれど、何をやらないか、も意識しなくてはいけない、と。することはいっぱいあるんだから。自分にとって何か本当に重要かということを、どこに本当のおもしろみがあるかのかいうことを考えろ、と。ふむふむ。
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2006年04月14日

教えてゲッチョ先生!昆虫の?が!になる本

教えてゲッチョ先生!昆虫の?が!になる本 Outdoor 21 Books
盛口 満 (著)
山と溪谷社 ; ISBN: 4635008096


ゲッチョ先生最高です。いろいろな昆虫のよもやま話ですが、虫好きのツボをおさえています。

見開きに大きなイラストと短いエッセイがついた絵日記風の構成で、ガとチョウの違い、ヘビトンボ、キノコバエ、ツノマガイとカンバサン、冬虫夏草、ボーベリア、アリグモ、イラガ、カツオブシムシ、マメダルマコガネ(極小のフンコロガシ)、シャチホコガ、クロマドボタル、ジンガサハムシ、エゴヒゲナガゾウムシ、チビタマムシ(リーフマイナー)、カマキリモドキ、ヌルデシロアブラムシなどが語られます。マニアな方は、これらの名前を聞いただけで、おもしろさが想像できるのではないでしょうか?先日紹介した「世界珍虫図鑑」にも通じる部分がありますが、こちらはより身近な虫が主役になっています。
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2006年04月12日

無脊椎動物の多様性と系統

無脊椎動物の多様性と系統(節足動物を除く) バイオディバーシティ・シリーズ
白山 義久 (編集), 岩槻 邦男, 馬渡 峻輔 (監修)
裳華房 ; ISBN: 4785358289
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動物の研究をしている方は必携です。「無脊椎動物の多様性と系統」。原生動物および、節足動物をのぞく無脊椎動物が門ごとに解説されています。聞いたことのない、もしくは聞いたことある気がするけど何だったか思い出せない動物が論文に出てきたとき威力を発揮します。ただ眺めるだけでももちろん面白いです。

そして、これも大変面白くかつ有用ですが、やはり昆虫の研究をしている身としては、やがて出るであろう「節足動物の多様性と系統」が早く見たいですね。いつ出版されるのか、いまから楽しみです。
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2006年04月08日

世界珍虫図鑑

世界珍虫図鑑 オリクテロプス自然博物館シリーズ
川上 洋一 (著), 上田 恭一郎 (監修)
人類文化社 ; ISBN: 4756712002


タイトルどおり、世界の珍虫を紹介する図鑑です。紹介されているのは100項目(150種類ぐらい)ですが、なんと私の研究材料であるシロアリが3種も紹介されていて嬉しい限り(?)です。

アリノスシジミ、グローワーム、ハワイショウジョウバエ類、ミツツボアリ、スズメバチネジレバネ、バイオリンムシ、ヤンバルテナガコガネ、カタゾウムシ、オオアゴヘビトンボ、ジンメンカメムシ、ユカタンビワハゴロモ、ジュズヒゲムシ、ガロアムシ、ハナカマキリ、コウモリヤドリハサミムシ、ハサミコムシ、カマアシムシなど、名だたる珍虫が紹介されています。

一番印象に残ったのは、セイウチジラミでしょうか。極地に生息するセイウチの体表に張り付き、しかもほとんど海の中に漬かって過ごすわけです。生まれ変わっても絶対にセイウチジラミにはなりたくないですね!逆にコノハムシなんか、楽そうでいいなぁ。
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2006年04月07日

カフェインの科学

カフェインの科学―コーヒー、茶、チョコレートの薬理作用
栗原 久 (著)
学会出版センター ; ISBN: 4762230278


カフェインは研究者の必需品!ということで、「カフェインの科学」を読んでカフェインとお友達になりましょう。カフェインだけでなく、テオフィリン、テオブロミンなどとも仲良くしましょう。

私はコーヒーが眠気覚ましとして良く効く体質なのですが、過剰に飲むとグロッキーになります。コーヒーの後の紅茶もいけません。紅茶だけなら数杯飲んでも大丈夫です。これは単純にカフェイン含有量だけで説明できないように思われます。勝手な想像ですが、紅茶に含まれるテオフィリンがカフェインの代謝産物と相まって、マズいことになっているのではないかと思っています。

ところで、最近の研究によると、CYP1A2の遺伝子型が1Fの人(カフェインの代謝能力が低い人)はコーヒーを一日に2杯以上飲むと心筋梗塞のリスクが高まるのだそうです。私はどちらも該当しそうなので、ちょっとビクビクです。

Coffee, CYP1A2 genotype, and risk of myocardial infarction.
Cornelis MC, El-Sohemy A, Kabagambe EK, Campos H.
JAMA. 2006 Mar 8;295(10):1135-41.
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2006年04月06日

大昆虫記 熱帯雨林編

大昆虫記 熱帯雨林編
海野 和男 (著)
データハウス ; ISBN: 4887185308


熱帯の昆虫の写真集。というより写真集と図鑑の中間といった雰囲気でしょうか。

チョウ、ガ、カメムシなど、様々な昆虫をたくさん見せることに主眼を置いているようで、小さい写真がズラっと並んでいます。さすが海野さんという感じで、美しい写真ばかりが惜しげもなく詰め込まれています。膨大な種数が掲載されていると思うのですが、それぞれ和名が書かれているのも良いですね。
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2006年04月03日

現代思想2月号

現代思想2月号
ー特集 ポストゲノムの進化論ー
青土社 ; ISBN: 4791711459 ; Vol.34-2 巻 (2006/01)
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もりながさんの日記で触れられていた、現代思想。遅まきながら、いま読んでいます。

執筆者はそうそうたる方々。池田先生。倉谷先生。シーン・B・キャロル。他著名な方多数。大変勉強になります…。しかし、これを全部読んで理解できる”思想家”の方はいるのだろうか。

私としては、生物学的な内容には何とかついて行けてると思うのですが、弛緩振動が神経の脱分極に対応したり、ローレンツ系やレスラー系といった典型的なカオスシステムと比較して波形のメリハリをつけたりする部分はあまり理解できませんでした。たぶん、複雑系のコアな部分は、いかにして観測行為をシステムに内在化させるかにある、と思う今日この頃です。
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2006年03月20日

アブラムシの生物学

アブラムシの生物学
石川 統 (編)
東京大学出版会 ISBN 4-13-060209-8
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週末は友人の結婚式で東京へ。機内では英語の論文を読むと眠さ倍増なので、日本語の本を読むと良い気がします。今回は「アブラムシの生物学」を読むことにしました。

アブラムシ研究の大御所である石川先生の編著による、アブラムシ研究のバイブルです。各章はそれぞれの分野の先生方が執筆されているのでかなり詳細かつ実用的。ガーッと読むと、アブラムシ関係の情報が一気に頭にインストールされる気がします。しかし独特の繁殖様式や細胞内共生など、本当にアブラムシは不思議な昆虫ですね。
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2006年03月08日

化学進化・細胞進化

化学進化・細胞進化
石川 統, 河野 重行, 大島 泰郎, 山岸 明彦, 渡辺 雄一郎 (著)
岩波書店 ISBN 4-00-006923-3


シリーズ進化学の第3巻。ちょうど欲しいと思っていたら、大学院時代の恩師から頂いてしまいました。ありがとうございます。このシリーズはホントに良いですね。一気に読んでしまいました。

細胞の起源と進化、性の起源と進化、非細胞生命の進化が主なテーマで、年代的には進化史の最も初期にあたります。特に共生説、ミトコンドリアの進化を興味深く読みました。ミトコンドリアが細菌由来であることはほぼ間違いなく、特にリケッチアとの類似性が指摘されているそうです。

シリーズ第1巻については過去のエントリを見てください。→マクロ進化と全生物の系統分類
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2006年03月07日

謎とき昆虫ノート

謎とき昆虫ノート
矢島 稔 (著)
NHKライブラリー ISBN 4-14-084163-X


NHK人間講座のテキストをもとに編集された昆虫本です。昆虫の生活に関する自然史で、題材はホタル、バッタ、チョウ、カブトムシなどおなじみの昆虫たちです。

特に最後の第12章、「昆虫を見せる」が一番おもしろいですね。多摩動物公園昆虫園を開設、発展させてきた苦労は大変なものだったろうと推察します。新しくオープンした「ぐんま昆虫の森」にも行ってみたくなりました。

群馬県立ぐんま昆虫の森
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2006年03月03日

研究留学術

研究留学術―研究者のためのアメリカ留学ガイド
門川 俊明 (著)
医歯薬出版 ISBN 4-263-20171-X


先日のエントリにひきつづき、留学関係の本。こちらはレポート形式の体験談がたくさん載っており、ビザ、保険、引っ越しなどについても丁寧な解説があります。「医学・生物学研究者のための〜」よりは地味ですが、常識的なつくりです。

私はすぐ留学しようと思っているわけではないのですが(現在ポスドク3年任期の1年目が終わろうとしているところ)、夏頃にちょっと実験を習いに行こうと思っている所があるので、情報を仕入れているのでした。
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2006年03月01日

医学・生物学研究者のためのホンネのアメリカ留学マニュアル

医学・生物学研究者のためのホンネのアメリカ留学マニュアル―金とボスで、つまずかないための必勝法
バイオサイエンス留学情報ネットワーク (編集)
羊土社 ISBN 4-89706-642-5


留学ガイドです。内容は、具体的な事例に基づいていてかなり詳細にわたっています。

すごいのだけれど、それにしても金のことばっかり書きすぎ!まぁ研究の心構えみたいなことを書いている本はたくさんありますから、得がたい情報ではありますけど。
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2006年02月23日

生き物を飼うということ

生き物を飼うということ
木村 義志 (著)
ちくま文庫 ISBN 4-480-42128-9


タイトルのとおり、生き物を飼うことに関する本です。「机の上で飼える小さな生き物」の文庫版だそうです。文庫版のタイトルのほうが、内容としっくりきていると思います。

前半は著者の少年時代の昆虫採集、飼育に関するエピソードです。採集した魚を水なしで運搬する話や、ホタルの幼虫をタコを餌に飼育する話などは特に面白かったです。後半は様々な小動物の飼育方法。これも独特の飼育のコツが書かれていて、大変おもしろいです。

ところで、爬虫類の中で、アガマ科の代表としてレインボーアガマが登場しますが、ここはフトアゴヒゲトカゲを持ってくるべきでしょう!
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2006年02月10日

マクロ進化と全生物の系統分類

マクロ進化と全生物の系統分類
佐藤 矩行, 石川 統, 馬渡 峻輔, 大野 照文, 川上 紳一, 柁原 宏, 長谷川 政美, 西田 治文 (著)
岩波書店 ISBN 4-00-006921-7


シリーズ進化学の第一巻です。大変面白かったです。内容はまさにタイトルのとおりで、界よりも上位におかれるドメインの話から、分子系統、化石と、マクロ進化研究の全体をバランス良く網羅しています。引用文献もしっかりついています。

特に私はここ数年の脊椎動物の系統学をあまり把握していなかったので、従来の定説がだいぶ修正されていることに驚きました。クジラとカバが近いのはまあ有名として、キンモグラが食虫目から独立してアフリカ食虫目となってアフリカ獣類に入る、とか、有袋類は真獣類ではなく単孔類と組む、とか、私が子供の頃に毎日のように眺めていたお気に入りの図鑑と、あまりに大幅に変わっています…。

こういう教科書的な本は退屈なことがよくありますが、これは(例外的に?)大変面白かったです。おすすめ。
posted by シロハラクイナ at 12:26| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍(和書) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする