生物学・科学に関する雑感。

現在ウィスコンシン・マディソンに研究留学中


2012年06月03日

生態進化発生学

生態進化発生学―エコ‐エボ‐デボの夜明け [大型本] / スコット・F. ギルバート, デイビッド イーペル (著); Scott F. Gilbert, David Epel (原著); 正木 進三, 竹田 真木生, 田中 誠二 (翻訳); 東海大学出版会 (刊)

原書はEcological Developmental Biologyで、まさか翻訳されるとは思っていませんでした。うれしい誤算です。

近年、エコデボとして注目されている、生態学と発生生物学の融合分野ですが、実際にどのような研究プログラムが進行しているのか(これは、必ずしも研究者がエコデボをやっているという自覚が無い場合も含め)、概観するのに極めて優れた教科書です。原書が第1版ということもあって、少し生煮えな部分、訂正が必要な部分もあるようですが、とにかくエキサイティング。エコデボに限らず、生物学の未来や今後なされるべき統合に興味のある方も必読だと思います。

ヨーロッパからアメリカに移った研究者のカメムシが変態しなくなった"paper factor"の話、双子の加齢による差異の拡大とメチル化の話、イタリアのソラマメ中毒とマラリアの話など、読み物としても優れ、また研究の実例としても重要なエピソードも多く取り上げられています。
posted by シロハラクイナ at 15:23| シカゴ ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 書籍(翻訳もの) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
まだ買ってないんだけど,輪読会とかに使えるかも...
訳者が面白そうな人たちですね.
Posted by okd at 2012年06月28日 17:40
英語版を輪読に使うといいかもしれないね。困ったら訳を見たりして。
Posted by シロハラクイナ at 2012年06月29日 02:02
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