生物学・科学に関する雑感。

現在ウィスコンシン・マディソンに研究留学中


2011年01月20日

Identification of a reproductive-specific, putative lipid transport protein gene in a queenless ponerine ant Diacamma sp.

Identification of a reproductive-specific, putative lipid transport protein gene in a queenless ponerine ant Diacamma sp.
Okada Y, Miyazaki S, Koshikawa S, Cornette R, Maekawa K, Tsuji K, Miura T (2010)
Naturwissenschaften 97(11): 971-979

ちょっと遅くなってしまいましたが、共著論文の宣伝です。Naturwissenschaftenの11月号に掲載されました。まぁ正直に言って私はデータ生産には貢献していないのですが、M研が北海道に移籍してからDifferential Displayの実験系を再構築する際に、ちょっとだけお手伝いしたので共著に入れていただけたのでしょうか。蛍光スキャナーを探したり(近所の研究室で借りることで解決)、無蛍光ガラスをカットしたり、当初はいろいろ大変でしたね。屋久島に行っている間にノッチの板が欠けたりね。O氏が札幌のM研におけるDDのパイオニアで、そこからみんなに手法が広まっていったのです。

内容はというと、胸部にある"ゲマ(Gemma)"という器官(翅に由来するという説が有力)を噛み取られるとワーカー(働きアリ)に、噛み取られないと女王(厳密には女王ではなくて繁殖をする個体Gamergate、このアリには真の女王はいない)になるという超絶おもしろい生活史を持つアリDiacamma sp.を用いて、この行動/生理状態の分化に伴って発現が変化する遺伝子を探したというものです。結果として見つかったのは、おそらく表皮で発現し、脂質の輸送などに関わるCRAL-TRIO domainを持つタンパク質の遺伝子でした。これが行動/生理状態の分化に関わるフェロモンを輸送するタンパク質である可能性もあり、今後のさらなる解析が待たれます。

posted by シロハラクイナ at 10:30| シカゴ ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 論文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
宣伝ありがとうございます!
DD系の立ち上げに際してはいろいろありました...
ところで,だいぶおくればせですが千葉の実家とかは大丈夫??
Posted by okd at 2011年03月27日 21:56
どうもありがとう。実家は大丈夫みたいでした。水の汚染が少し心配ですが、数値は下がってきたようです。
Posted by シロハラクイナ at 2011年03月27日 23:50
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