Activation of wingless targets requires bipartite recognition of DNA by TCF
Chang MV, Chang JL, Gangopadhyay A, Shearer A, Cadigan KM.
Curr Biol. 2008 Dec 9;18(23):1877-81.
Winglessのシグナリングの転写因子であるTCFがDNAに結合する際に、本命の結合サイトの他に、すぐそばのHelperと呼ばれるサイトも必要としていることを示した論文。
まったくノーマークだった論文ですが、実は自分にとって重要な内容を含んでいます。Winglessのターゲット遺伝子の一つであるnaked cuticle (nkd)のcis制御領域のうち、IntEと呼ばれるエンハンサーに、10bpずつ変異を入れたバージョンを沢山作ってレポーターの発現を比較し、従来から知られているTCF結合モチーフ(SSTTTGW)に加えて、新たなモチーフ(GCCGCCA)を発見、Helperと名付けました。
人工的に構成したコンストラクトをルシフェラーゼアッセイで試してみると、Helperのみでは転写活性が低いけれど、本命のTCF結合モチーフと組み合わせると非常に高い活性を示すことがわかりました。
他のWinglessターゲット遺伝子も調べてみると、Notum, sloppy pairedでもHelperモチーフがあり、さらにUltrabithoraxやeven skippedでもモチーフによく似たサイトがあるとのこと。さらにこれまでWinglessシグナリングに応答するエレメントが知られていなかった遺伝子についても調べ、ladybird lateとpxbという遺伝子についても、cis領域中にTCF結合モチーフとHelperが両方存在し、TCF結合モチーフかHelperのいずれかをつぶすと転写活性が大幅に低下することを示しています。
そして、TCF結合サイトへの結合はHMGドメインが、Helperへの結合はCクランプと呼ばれる領域が担っているとのこと。
生物学・科学に関する雑感。
現在ウィスコンシン・マディソンに研究留学中この記事へのコメント
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