F.John Odling Smee (著), 徳永 幸彦 (翻訳), 佐倉 統 (翻訳), 山下 篤子 (翻訳)
単行本: 400ページ
出版社: 共立出版 (2007/8/31)
ISBN-10: 4320056477
ISBN-13: 978-4320056473
発売日: 2007/8/31
Lewontinの古い論説などを漁っているうちにたどり着いた本。生物は遺伝によって形質を次世代に渡していくけれど、同時に環境にも働きかけ、環境を改変し、その環境をも次世代に引き渡すことができる。いってみれば当たり前のことですが、著者らがそれをきちんと理論化し、研究プログラムに取り込んできたことが重要なのでしょう。
私が取り組んでいる(と思っている)分野、エヴォデヴォ(Evo-Devo)では、いま、明らかに、生態学との接点を模索していて、特に近縁種間での形質の進化を扱う場合には、それぞれの種の置かれている環境の違い、あるいはニッチの違いというものが決定的な要因になっていると思われます。ここの形質が、どのような選択を受けたことによってそうなっているのか?本書で論じられているように、環境は決して不変のものではなく、生物が働きかけることによって変わりうる。そして、環境側から生物へのフィードバックもあることによって、双方が変化していく、と。
とすると、従来の固定的なニッチの考え方は捨てなければならないのか、あるいは、だいたいの場合は、ニッチを固定したものと(近似として)考えて差支えないのか、研究プログラムによってケースバイケースなのでしょう。とりあえず、覚えておくべき概念だと思いました。
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