生物学・科学に関する雑感。

書籍の紹介が中心です


2008年12月27日

どうして色は見えるのか

どうして色は見えるのか―色彩の科学と色覚 (平凡社ライブラリー) (単行本)
池田 光男 (著), 芦沢 昌子 (著)
単行本: 289ページ
出版社: 平凡社 (2005/08)
ISBN-10: 4582765467
ISBN-13: 978-4582765465


私はショウジョウバエの体色の進化を扱っているので、その体色がどのような意味を持っているかが気になっています。仮に、捕食回避に体色が関係しているとして、捕食者から見た場合に、ヒトから見た場合と同じに見えている保証はありません。例えば、極端な例だと、捕食者が紫外域の光を見ることができる場合など。ヒトそのものが捕食者だった場合には話は簡単なのでしょうが、残念ながら、ヒトがショウジョウバエを補食しているという話は聞いたことがありません。あたりまえか。。

そんなわけで、ちょっと色の見え方の基礎を学ぼうと思い、入門書に手を出してみました。光の性質と、それを人間がどのように受容して、色として認識するのか、それがだいたいわかれば、他の動物にとっての色の見え方をある程度推測できる、少なくとも推測するための方法を考えることが出来るのではないかと思ってのことです。

本書は、色彩に関する入門書では名著とされるだけあって、読みやすいし、わかりやすい。Adobeのフォトショップやイラストレーターでの色の選び方の画面も、このくらい予備知識があれば、わかりやすくなるかもしれません。色を人為的に分類しようとしたときに、目的によって様々な流派があり、とっつきにくくしていることがわかりました。実際の光は、あるスペクトルの光の強度と、それをすべてのスペクトルについて合成したもの、それですべてのはずです。意外と単純で、あたりまえといえばそうなのですが。

つまり、にわか勉強の結論としては、少なくとも、被食者の体色のデータとしては、分光スペクトルを測っておけばOKなのではないかと思います(分光計で出てくるグラフと似たイメージ)。あとは捕食者側が、その光をどの波長域で感じて見ているか、捕食者の種ごとに違うわけなので、その波長域で、被食者の体色と背景の関係がどうなっているか、ということ。
posted by シロハラクイナ at 07:14| シカゴ 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 書籍(和書) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なるほどー。
体色の意味、気になるところですよねー。
僕も読んでみます!
Posted by satoooshi at 2008年12月28日 14:24
ハエの場合、捕食回避はあんまり関係ないかもしれないと思ってます。
ところで、ハエだとebonyは野生型より乾燥に強いらしい。ディアカンマの雌雄差は、実は乾燥耐性の違いじゃないのかな?
Posted by シロハラクイナ at 2008年12月28日 16:27
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