生物学・科学に関する雑感。

現在ウィスコンシン・マディソンに研究留学中


2012年05月20日

太陽を曳く馬

太陽を曳く馬〈上〉 [単行本] / 高村 薫 (著); 新潮社 (刊)

仏教教理問答でたびたび言及されていて、読まずにはいられなかった作品。

村薫氏の小説は初めて読んだのですが、その重厚さと、芸術や宗教に関する深い思弁を惜しみなくサスペンス仕立てにしてしまう気前の良さにただ感心しました。僧侶の交通事故をめぐって刑事と僧侶たちの間で繰り広げられる対話と駆け引きの中で、登場人物それぞれの宗教観、芸術観を語らせるという形をとりながら、それが著者による宗教批評になっているという趣向です。
posted by シロハラクイナ at 15:22| シカゴ ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍(文芸・人文社会) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月05日

科学の限界

科学の限界 (地人選書) [単行本] / ピーター・ブライアン・メダウォー (著); 加藤 珪...

イギリスらしい、所々に皮肉の利いた、シャープな科学論です。メダウォー(Medawar、メダワー)はドーキンスの作品でよく紹介されているので、手に入るものは読んでおこうと思って集め始めました。
posted by シロハラクイナ at 12:38| シカゴ ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍(翻訳もの) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月02日

銃・病原菌・鉄

文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫) [文庫] / ジャレド・ダイアモンド (著); 倉骨彰 (翻訳); 草思社 (刊)

これも大変有名な読み物ですが、最近文庫版を入手してやっと読みました。かなり面白いです。

ヨーロッパとニューギニアでこれほど文明の発達スピードが異なっていたのはなぜか?という問いに始まり、世界各地の文明の相違を、その地域の地理的条件、動植物相の違いなどによって説明しようと試みた大作です。地球上で主要作物、主要な家畜になりうるものは数えるほどしか無く、偶然にそれらを利用できた土地、例えば肥沃三日月地帯(メソポタミアを中心とする地域)は小麦、エンドウ、オリーブ、羊、山羊、中国は米、アワ、コーリャン、豚、蚕を持ち、さらにユーラシア大陸は東西に長いので、作物や家畜が伝播しやすかったため、ユーラシアの諸文明が早くに発達したということです。

私はアメリカに住んでから、七面鳥、カボチャ類(ズッキーニ、スクワッシュ)、キヌアなど、新大陸の食べ物が結構好きなので、それらの歴史も楽しめました。

新しい版では日本に関する章が追加されているらしく、その章の全訳は以下で読めます。

ダイアモンド『銃、病原菌、鉄』2005年版追加章について 山形浩生
posted by シロハラクイナ at 16:07| シカゴ 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍(翻訳もの) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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